吹奏楽部大変かどうかを知るたった一つの質問
吹奏楽部というのは、全国のほとんど全部の学校にあります。
みなさんも、卒業式や入学式で、体育館の後ろで演奏していた同級生がいたはずです。
・・・
・・・必ずいたはずです。そう。ここが大事なんです。
あなたがたが行進していた後ろで、校歌や君が代を演奏してくれていた人たちがいましたよね?それが吹奏楽部です。
もし、お子さんが吹奏楽をやりたいといった場合、まず直感的に検索してほしいことがあります。それは団体のクラスです。
吹奏楽には、全国共通のクラスというのがあります。ABCの三団体あります。
Cクラス(25名以下)
緩いです。
Cクラスというのは最低編成を意味しています。もしかしたらお子さんの希望楽器が無いことすらあり得ます。地方の分校や小規模学校が編成するクラスです。
吹奏楽好きの人はCクラスいいよなぁ~って言いますがw 一般的には県でも注目されません。
Cクラスで弱い学校というのは、地区大会での優良校です。これは、どんなにお子さんが上手でも上に行けない学校です。(※吹奏楽での優良とは下手を意味します)
家庭の事情でCクラス優良校在籍の場合、アンサンブルコンテストに力を入れたほうがいいでしょう。
<Bクラス>
35名以下の吹奏楽団体をBクラスといいます。
ほとんどの学校は、このBクラスに所属しています。
学年あたりの吹奏楽入部希望者を考えれば、だいたいこの数字に収まるわけです。
あなたの子供がBクラスの吹奏楽部に入りたいというのなら、日本ではごく自然な入部だといえます。
Bクラス団体は非常に多いので、ほとんどが県大会で撃沈して青春を終えます。
野球やサッカーも、みんな県大会で終わるように、Bクラス団体が上の大会にいくのは奇跡の出来(実質県一校)です。わたしとしては青春と勉強を両立できる、一番おすすめな団体です。
Aクラス
もしもあなたのご子息の吹奏楽部がAクラスであれば、これはちょっとただ事じゃないぞと思った方がいいです。
Aクラスというのは50名の最多編成なんですが、そもそも吹奏楽の世界では、Aクラスを名乗るだけでもかなり勇気のいる行為なのです。
Aクラスというのは、学校自体が吹奏楽ガチ勢と思っていいでしょう。Bクラスとは、課題曲も自由曲も違います。
Aクラス=全国を目指している学校 という理解でいいと思います。
(部員が多くてもBクラスで良い演奏をすることはできる。Aクラスを名乗るというのは県下ナンバーワンの団体は俺だと言っているに等しい)
Aクラスは、田舎なら県に4団体くらいしかない場合もあります。
が、県一位の椅子はひとつしかありません。
県大会2位以下の団体は、次の大会で金賞を取ることはまずゼロに近い(銅賞)です。
---支部大会銅賞よりも、激戦のBクラスで上に行くことを名誉とする団体も多いです。
Bクラスのゴールド金賞(金賞ではなくてゴールド金賞(吹奏楽用語)金賞は上には行けない。上に行くにはゴールド金賞が必要)は、Aクラスの支部大会銅賞より価値があります。
そんな妥協や小細工までもが乱れ飛ぶのが、Bクラス上位、Aクラス下位なのです。
田舎県の中学高校では、その学校がAかBかというのはほぼ決まってますが、大会というのは発表されるまで編成は分かりません。
クラス落ち(A→B)は大きな話題となります。A団体がBに来たら、大会突破は確定で、Bクラスの100校以上・・つまり何千人もの女子高生が県民会館でギャン泣きするほどの、その時代にとっては大きな変化となります。
このように、Aクラス団体というのは、Aクラスであるだけでも重大なことです。
レギュラー部員50名の確保に加え、大会では、さすがAクラスとおもえるような演奏を求められます。具体的にいえば課題曲AかCでしょうし、自由曲もA編成相応しい選択を求められます。
だって、Aクラスというのは県の看板、俺らの県の代表学校だからです。
県大会においても、大多数のBクラスの人たちが、
「すげぇ・・・」と思い、会場が割れんばかりの拍手になり、名実共に県一位にならなければなりません。
吹奏楽大会というのは、聴衆はほぼ楽器経験者です。
ですから、その万雷の支持を受けて、堂々と県一位を名乗るのが、Aクラス一位の矜持なのです。
本題に戻ります。
この全日本吹奏楽コンクール県大会で、Aクラスゴールド金賞(かつ審査一位)を取っている団体・・・・の(特に公立)中学の吹奏楽部というのは、保護者の皆さんの想像している吹奏楽部とは全く違います。
どの都道府県でもそうでしょうが、県大会でABCを問わず、ゴールド金賞を受賞している団体というのは基本的にヤバイ(ガチ)です。
野球やサッカーと違って、吹奏楽は採点競技ですので、学校の看板や実績なんかもあります。それだけに、名門校の場合は「大変すぎる」のが日常となっていることも多いものです。
ですから、吹奏楽部大変かどうかを知るには、県大会の実績を、過去3年くらい見れば、学校のおおよそがわかるでしょう。